こころ

2008年1月11日
あの頃あたしはどうしてあんなに悲しかったのだろうと思う。
はじめて絶望を味わった、そんな感じだった。
でも今振り返ってみるとわからない。
たった1、2ヶ月、少し多めに時を過ごしただけだったのに。
それがなくなっただけで。
どうしてあたしはあんなにも激しく悲しんだのだろうと。
それが失恋というものの本質なのかもしれないけれど。
今のあたしには不思議で仕方が無い。
もうそれくらい
誰にも心を預けていない。

あの頃は若かった。
なんて年寄り臭いけど。
本当にそう思う。
怖いとかいう感情をあまり知らなかった。
傷ついたことがなかった。
恋に限らず。
友情に関しても
あたしは全力疾走していたように思う。
あたしの全てを相手に預けていた。
だから。
同じような感覚で。
自分の悲しみや苦しみを預けようとしたのだ。

そしてそれから。
あたしは学んでしまったのだ。
人に心を全部預けてしまうのはよくない。
あたしと人は他人で。
それゆえにすべて同じものを味わうことはできないのだと。
かたくなに誰にも自分の胸のうちを見せないようにしたときもあった。
それはだめだ、ある程度は人は分かち合わないと孤独に殺されてしまう。
と気づいて少しずつわかちあうように努力してきた。
けれでも未だにどれくらいがよくて、どれくらいがだめとかわからない。
臆病になって、結局人の様子をうかがうだけになってしまった。

あたしの心は敏感になってしまって。
傷つくことのないように人の心を預かることを拒んできた。
心が溶け合ったないことの悲しさ。
溶け合った心が引き剥がされる苦痛。
だけど、誰とも交じり合うことのないこの心の孤独は。
もしかしたらそれ以上の悲壮をもちあわせているのかもしれない。

悲しみや苦しみに取り付かれてはいけない。
そういうものは簡単に人を虜にし、生命力を奪っていく。
だからたちあがって笑顔で居たい。
本当は何も分かち合えてなくても
そんなこと知らないふりして、わらって、今を楽しんで。
とりあえず、そんな風に今を乗り切るしかあたしにはできないのだ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索